日本から出発する全ての国際線には、飛行機内への液体物の持ち込みが制限されています。
それを知らずに行ってしまうと、搭乗前のセキュリティーチェックで止められてしまい、その液体物を捨てなければいけない可能性が生じます。事前に液体物の持ち込みについて、状況を把握するようにしましょう。
液体物を飛行機内に持ち込んではいけない理由
なぜ、飛行機内に液体を持ち込んではいけないのでしょうか。簡単に言うと、理由はテロ対策です。
過去に海外で航空機の爆破テロ未遂事件をきっかけに、全世界の国際線において液体物の持ち込みに関するルールが定められました。きっかけとなったテロ未遂事件では、機内のトイレで液体物を混同して爆発物を作り、飛行機を爆破させる計画でした。
この計画が遂行されてしまえば、大惨事です。そうしたことが起きないようにするために液体物の持ち込みに関するルールが設けられたのです。
液体物の持ち込み制限ルール
では、実際にどんな制限があるのかを見ていきましょう。
まず、対象となる液体物は、液体物だけでなく、ジェル類、エアゾール(煙霧質)や、半液体状物(容器に入れないとその形状を保てない物)も含まれます。
また、セキュリティーチェックを通過した後の搭乗を待つエリアで購入したものは、対象に含まれません。ただし、海外で飛行機を乗り継ぐ場合は、再度セキュリティーチェックがあり、没収される可能性があるのでご注意を。
その他にもいろいろルールがあります。取り扱いには、注意しましょう。
・あらゆる液体物は、100ミリリットル以下の容器に入れる。
・すべての液体容器は、20cm x 20cm(8インチ x 8インチ)以下の大きさ、容量1リットル以下の透明プラスチック袋1つに入れる。
・プラスチック袋は完全に密閉でき、機内に持ち込む手荷物に収まるものにする。
・セキュリティーチェックの際は、液体の入ったプラスチック袋は、他の手荷物とは別にして、検査員に提示する。
液体物の持ち込み制限ルールの適用外にもの
液体物の持ち込み制限にも例外とされるものがあります。対象となるものは、液状の風邪薬や咳止めシロップなどの薬、ベビーミルク、赤ちゃん用の麦茶などの乳幼児食品、医薬品を冷やす目的で同梱されている氷などです。
これらは、医薬品として検査員に申し出る必要はありますが、100ml以下の容器、1リットル以下のプラスチック袋に入れる必要はありません。
また、100ml以下の容器に入った液状、ジェル状の薬品は、1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入れることで、検査員に申し出ることなく、機内に持ち込むことが可能です。
免税店で買った商品はどう扱われる?
セキュリティーチェック後に入れるエリアを「クリーンエリア」と言います。ここで購入した商品に関しては、持ち込み制限の対象にはなりません。つまり、クリーンエリアにある免税店などの店舗で購入したお酒、化粧品等の液体物は、制限の対象になりません。安心して買い物を楽しんでください。
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