日本ではあまり馴染みがないものの、海外では知っておきたいマナーの1つに「チップ」があります。チップは、どのタイミングでどれくらいの金額を渡すべきなのでしょうか? また、国によって必要としない場合もあるのでしょうか?
ここでは、そんな疑問を解消するために海外旅行でのチップの渡し方を紹介します。旅行前にチェックしておきましょう。
チップとは?
チップとはいわゆる「心づけ」に近い意味を持ち、サービスに対する感謝の気持ちを現金として渡すことを言います。欧米では、サービス業の時給がとても低く設定されていることもあり、それはチップを想定して設定されているため。サービス業の人にとって、チップも収入の一部としてとても重要な意味を持つのです。そのため、海外旅行に行った際に「うっかりチップを渡し忘れた……」といったことのないようにしましょう。
日本では、支払う料金の中にサービス料が含まれている、または無料としてとらえがちですが、海外ではあくまでもサービスは「有料」。もしサービスに大変満足したのなら、多めに渡すのが一般的です。
チップが必要な国と相場
海外には、チップが必要な国とそうではない国があることを覚えておきましょう。下記で、代表的な国を紹介します。
・チップが必要な国
アメリカ、カナダ、メキシコ、エジプト、イギリス、ドイツ、オーストリア、フランス、香港など
・料金にサービス料が含まれていないときにチップを渡す国
オランダ、ロシア、アイルランド、ブラジル、チリなど
また、業種によってもチップの相場は異なります。下記は一般的な相場です。
- レストラン/ウェイター、ウェートレス……料金の約15~20%。ただし高級店の場合は、5%増しが標準となりつつあるよう。
- ホテル/ポーター、ベッドメイキング、ドアマン……約1~2ドル。
- タクシー……料金の約10~15%程度。スーツケースの出し入れをしてもらった場合は、荷物1個につき1ドルずつプラスしましょう。
チップの渡し方
チップの渡し方には決まりがあります。
基本的には、小銭が余ったからといってコインでじゃらじゃらと渡すのはあまり良くありません。小銭ではなくお札で渡すようにしましょう。以下を参考に、スマートにチップを渡してください。
・レストラン
伝票にサービス料が含まれていないかを確認し、含まれていなかったらチップを渡します。
現金の場合は、料金を支払ってから、テーブルの上にチップを置いておきましょう。
カード払いの場合は、「tip」もしくは「gratuity」という欄に15~20%程度の金額を書き込み、サインをします。後から数字を書き足せないよう、頭には「$」を、お尻には「-」を忘れずに。
・ホテル
部屋に荷物を運んでもらった、ルームサービスを頼んだなど、直接サービスをしてくれた人には、部屋を出る際に手渡しをしましょう。直接顔を合わせないルームキーパーには、枕の上や下に置いておくのが一般的です。
・タクシー
おつりが丁度チップ分くらいになるのなら、おつりを受け取らないのがスマート。そうでない場合は、料金を渡す際にチップ分をプラスします。
このように、日本と違い海外ではチップを必要とする国があります。渡し忘れのないよう、旅行先の国のチップ事情を調べておきましょう。
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