ペットとの楽しい旅行を満喫するために、車を移動手段として利用している方は少なくありません。しかし、いくら私たちにとって車が快適な乗り物であっても、ペットにとってもそうだとは限りません。
事前準備なしにペットを車に乗せてしまうと、車酔いを起こして車の中でおう吐してしまったり、体調を崩してしまう場合もあります。楽しいはずの旅行が、ペットや家族にとってつらいものとならないように、今回はペットを車に載せる際の注意点、そして持っておくと便利なグッズをご紹介します。
知っていますか?ペットの車酔い
実はペットも人間同様、車酔いをします。車酔いといえばおう吐というイメージがあるかもしれませんが、他にも異常にヨダレを出したり、小刻みに震えたり、必要以上にあくびをするなど、さまざまな症状が現れます。
車酔いを繰り返した結果、ペットは車にも乗りたがらなくなった…そんな経験をされた飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜペットは車酔いをするのでしょうか。それは、単に三半規管のリンパ液の乱れや感覚のズレというだけでなく、ペットにとって車が「得体の知れないもの」にほかならないからです。ペットにとって車は「どこへ向かうかわからない不思議なもの」であり、それが絶えず大きな音を出したり、揺れたりするのですから、ストレスになってしまうのも仕方がありません。
さらに車の中は、人間にはわからないさまざまな臭いが充満しています。人間よりも臭いに敏感なペットたちがこうした臭いにあてられ、酔ってしまうこともあります。
ペットを車に乗せる前の対策とは?
ペットが車酔いせず、気持ちよくドライブを楽しむためには、普段から車に慣れさせておくこと、ドライブの後に楽しいことが待っていると認識させることが大切です。車に慣れてさえしまえば、ペットにとって車はストレスの対象ではなくなります。また、ドライブの後に楽しいことが待っていると分かれば、ペットは喜んで車に乗るようになります。
ペットを車に慣れさせるための第一段階として、まずは停車した車にペットを定期的に乗せてみましょう。過去に車に酔ってしまった経験のあるペットは、車に乗るのも嫌がるようになることがあります。
まずは根気よく週2回ほど、10分程度でいいので停車中の車に乗せてみましょう。もちろん無理やり乗せるのはNG。ペットのお気に入りのおもちゃを室内に入れて遊んでみたり、車内でペットと遊んだりして、車への警戒心や恐怖心を少しずつなくしていきましょう。
車で移動するときの対策
犬が抵抗なく車に乗れるようになったら、実際にペットを乗せて車を走らせてみましょう。もちろん初めから長距離を移動するのは、避けてください。初めはあくまで、車の振動や音などに慣れるための試運転。近くの河原やペットと遊べる広場などに行き、ペットと十分遊んであげましょう。
しっかり遊んであげることで、車に乗った後、楽しいことが待っているとペットに認識させることが大切です。こうして少しずつ距離を伸ばしていけば、長距離移動でも車酔いせず、ドライブを楽しむことができるようになります。
車で移動する際は、できるだけケージに入れたり、リードをつけたりしておくようにしましょう。車内をウロウロしてしまうと、人間同様車酔いすることがありますし、万一窓やドアが急に開いてしまったときに危険です。
また、ニオイ対策のために少しだけ窓を開けておくことも忘れずに。窓やドアのロックも、忘れず行っておきましょう。タバコなどの臭いが付いているなら、消臭なども行うとよいでしょう。
あると便利!ペットと車に乗る際の便利グッズ
どうしても車酔いしてしまう場合は、動物病院などで酔い止め薬を処方してもらうのもひとつの方法です。人間のものは与えず、必ず動物病院に処方してもらうようにしましょう。
また、どうしてもケージに入らないペットや、体の大きなペットがいる場合は、ペット用のドライブシートやドライブボックスなどを利用してみましょう。年を取り、車の乗り降りが辛くなってきた場合は昇降用スロープなどを活用してみてはいかがでしょうか。
ペットを車に慣れさせること、そして乗車した後に楽しいことが待っていると認識させること。この2つのポイントを押さえ、素敵な家族旅行を楽しんでくださいね。
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